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がん政策サミット2014(最終回) 開催レポート

  「国立がん研究センターの取り組み -政策課題を中心に-」
 国立がん研究センター 理事長 堀田 知光さん

希少がんセンター、アピアランス支援など新たな支援体制を構築中

 全国がん登録については、昨年12月にがん登録推進法が成立したのを受け、現在、2016年1月の施行に向けて準備を進めているところです。これまでの地域がん登録では、都道府県をまたがった受診や転居があると患者さんの追跡できない、都道府県によって登録方法が異なる、熱心な県とそうでもない県との間にかなりの温度差があるといった問題点がありました。各医療機関にあまり負担をかけずにデータを集めるしかけが必要であり、ステージ別の生存率など細かい情報は院内がん登録を活用することになると思います。

 もう一つ、今年1月にがん診療連携拠点病院の指定要件が見直されました。これまで任意で行っていた都道府県がん診療拠点病院連絡協議会が国の協議会として位置づけられ、(1)都道府県拠点病院を中心としたPDCAサイクルの確保及びその実績、(2)拠点病院等の診療体制、診療実績、地域連携に関する実績や活動状況、(3)全国の希少がんに対する診療体制及び診療実績、(4)全国の臨床試験の実施状況--を把握することになっています。

 それから、がん対策情報センターの若尾文彦センター長を中心にした研究班でがん対策推進基本計画の進捗状況を評価するための指標の策定を支援しています。詳しくは昨日若尾先生から説明があった通りです。また、がん研究センター独自の新たな取り組みとして、昨年「がんサバイバーシップ支援研究部」と「がん政策研究部」を新設しました。サバイバーシップ支援研究部の主な取り組みは、支援リソースの開発、社会啓発、人材育成で、具体的な支援というよりはあくまで研究として行います。政策研究部では、がん政策に関するデータの収集、そういったものに基づいた新しい課題の提案、提言をしていくことを考えています。

 さらに、昨年末に、希少がんセンターを立ち上げ本年4月に正式にオープンしました。各診療科の中で希少がんを診療してきましたが、窓口を一本化した形です。平日9時から16時まで希少がんホットラインを設置し、希少がんに関する悩みの相談も行っています。もう一つ特徴的なのは、アピアランス支援センターです。アピアランスというのは外見という意味で、化学療法後の脱毛、皮膚の変色、手術後の欠損のために社会に出にくいということがないようにサポートするセンターで、美容のことではありません。社会とのつながりを強めていきます。患者さんへの直接的なサポートもありますが、研究や教育も進めていこうとしているところで、四国がんセンターや九州がんセンターでも同じような取り組みが始まっています。
( 医療ライター・福島安紀 )



  当日プレゼン資料: 国立がん研究センターの取り組み -政策課題を中心に- (2.5MB)


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(更新日付:2014年06月17日)

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