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がん政策サミット2014(最終回) 開催レポート

  「だれかの汗が、社会を動かす ~がん対策基本法の制定8年目に、がん対策を振り返り、これからを展望する~ 」
 国会がん患者と家族の会(国会超党派議連)事務局長  衆議院議員 古川 元久さん

「がん対策基本法改正」へ議論を

 「昨年12月に患者の皆様やご家族の皆様の大変な熱意により『がん登録推進法』が議員立法で成立(施行は2016(平成28)年1月1日)しました。これを実のあるものにするのは、実際に運営する皆さま方のお気持ち一つです。私も成立させたからにはこの法律に魂を入れるべく皆さま方と共に頑張っていきますので、よろしくお願いいたします」

 総会では最初に代表世話人、参議院議員の尾辻秀久さんのメッセージが代読されました。総会はパート1「がん登録推進法について」、パート2「がん対策基本法改正へ向けた議論」の2部構成。

 パート1で、事務局長の衆議院議員の古川元久さんは、関係学会や患者支援団体などの要望、議員立法としては珍しいパブリックコメントを経て、がん登録推進法が成立した経緯を説明。厚生労働省健康局がん対策・健康推進課がん対策推進官の江副聡さんは、がん登録の概要を示し、がん登録推進法の施行によって、「より正確なデータに基づいたがん対策の実現、がんの正しい理解や普及啓発の促進、それからがんの予防やがん医療の質の向上が期待されます」と述べました。

 会場の参加者からは、がん登録の法制化に尽力した議連に対し多くの感謝の意が届けられました。また、「がん登録で集められたデータが、私たちの治療の選択に使えるようになってほしい」(患者関係者)、「法制化の影響は大きい。まずは自分の病院のデータを各診療科に返して活用することもやっていきたい」(医療関係者)、「任意だったものが義務化されることで、精度の高いものになるよう期待している。施策に活用できるよう行政の方でも着実に準備を進めたい」(行政担当者)といった声も。これに対して、古川さんは、「施行まで準備が必要だが、患者さんの声も聞きながら、医療関係者、行政とも協働してがん登録をいいものにしていきたい」と強調しました。

 「がん対策基本法の制定から間もなく10年を迎えるにあたり、改正を検討していきたい」

 総会後半のパート2では、古川さんが重大発表を行った後、闘病中の患者の声に応えて法制化が進められた「がん対策基本法」成立の経緯を改めて振り返るべく、がんと闘いながら国会で同法の成立を求めた故・山本たかし議員の演説と、山本さんの死を惜しみがん対策の前進を誓った尾辻さんの演説の映像が流されました。

 古川さんは、「基本法の成立によって予算が増加、行政組織で担当者も増加し、32道府県でがん対策推進条例が制定されました。就労支援が入っている条例もあり、8年経って、条例や昨年作られた第2期基本計画が基本法の内容を上回っている部分があります。そういった意味でも10年という節目を前にして基本法の改正を検討することが重要」と強調。参加者からも、次のような意見が出され、満場一致で改正の必要性が確認されました。「がんになっただけで職場を去らなければいけない患者もいる。経済的な面を含めて支援をいただけるように法律に反映していたければ」(患者関係者)、「がん患者自身が院内での相談支援を行うなど、がん体験を社会に還元する仕組みが必要」(医療関係者)、「明日から食べられない、生活保護も受けたくないというときに、どういうセーフティネットがあるか、政治の力で取り組んでほしい」

 最後に古川さんが、「患者の皆さま方が勇気を持って立ち上がっていただいたのが基本法の原点です。改正法案もぜひ皆さんと協働して作っていきたいと思います。どんなご意見も歓迎ですので、今後ともご協力ご支援をお願いします」と呼びかけ、閉会となりました。
( 医療ライター・福島安紀 )


  当日プレゼン資料: だれかの汗が、社会を動かす ~がん対策基本法の制定8年目に、がん対策を振り返り、これからを展望する~  (0.16MB)


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(更新日付:2014年06月17日)

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